収穫の終わりと、葉が落ちる時期の距離を見る
庭の柿を切ろうと思い立つのは、たいてい実がまだ枝に残っている季節です。
落ちた実の片付けが追いつかない、枝が屋根や隣家に届いてきた、というあたりがきっかけになりやすいからです。
そこで気になるのが、今年の実を採ってからにするか、実ごと切ってしまうか、という順番の話かと思います。
まず土台になる事実がひとつあります。
落葉樹は、葉が落ちているあいだ、おおむね11月から3月が作業しやすい時期です。
枝葉が少ないぶん木の形が見えて倒す方向を決めやすく、運び出す量も減ります。
柿は落葉樹なので、この期間がそのまま当てはまります。
そして柿の収穫は、品種によって幅はありますが、おおむね10月から11月にかけてです。
つまり柿という木は、実を採り終わる時期と、葉が落ちて切りやすくなる時期が、ほとんど続きになっています。
今年の実を採ってから連絡しても、作業の適期を外しません。
柿に関しては「収穫を待つ」と「いい時期に切る」が両立します。
同じ実のなる木でも、梅は事情が違います。
梅も落葉樹ですが、実を採るのは初夏です。
そこから葉が落ちるまで半年近く空きます。
6月に切ろうと決めた場合、11月まで待つか、夏のうちに切るかの二択になります。
待つ理由は「作業がしやすくなる」ことだけなので、その半年で庭の使い道が決まっているなら、夏に切る判断もあります。
枝葉が茂っているぶん運び出す量は増えますが、切れない木ではありません。
このように、実のなる木の時期は「果樹だから」でひとまとめにできません。
収穫の終わりと落葉の始まりが何ヶ月離れているか、そこだけを見ると自分の木の場合が決まります。
実がついたまま切ると、その日の庭で何が起きるか
実を残したまま作業することもできます。
ただ、当日の庭のようすは変わります。
熟した柿や、落ちかけの実は柔らかい状態です。
枝を下ろすと、その重みで実が地面に当たって潰れます。
伐採では、切った幹を玉切り(たまぎり|運べる長さに輪切りにすること)にして庭から運び出しますが、そのあいだ作業する人は木の下を何度も往復します。
潰れた実の上を歩けば、靴について家のまわりに広がります。
影響が出やすいのは木の下に敷いてあるものです。
土や芝生ならそのまま乾いて土に戻りますが、砂利は粒のあいだに実が入り込むと取りにくくなります。
タイルやコンクリートの目地、ウッドデッキの板の隙間も同じで、汁が入ると色が残ることがあります。
作業後の片付けで拾える範囲はもちろん拾いますが、染み込んだものを元に戻すのは別の作業になります。
なので、実が残っている状態で日程を決めるなら、先に木の下に立って足元を見ておいてください。
何が敷いてあるかが分かっていれば、その上にシートを広げてから枝を下ろす、枝を落とす向きを変える、といった段取りを先に組めます。
当日に初めて気づくのと、見積もりのときに分かっているのとでは、手の打ちようが変わります。
1年ずれるかどうかで、待つ意味が変わる
収穫を待つかどうかは、「あと何ヶ月ずれるか」で見ると決めやすくなります。
柿のように収穫が10月から11月なら、思い立ったのが夏でも、待つのは数ヶ月です。
待ったうえで葉が落ちた時期に作業できるので、待ち時間がそのまま作業のしやすさに変わります。
一方、収穫がすでに終わっている木を「来年もう一度だけ実を採りたい」という理由で待つと、丸1年ずれます。
この1年のあいだに枝はさらに伸びますし、屋根や隣家との距離も近づきます。
切ると決めている木を1年置くかどうかは、実を何回採りたいかと、庭をいつから別の使い方にしたいかの兼ね合いです。
来年の春に切り株を抜いて駐車場にする予定があるなら、待つ選択肢はそもそも消えます。
どちらが正しいというものではなく、条件が変われば答えも変わります。
ただ、決め方の順番としては「実をあと何回採るか」を先に決めて、そこから逆算して作業月を置くほうが迷いません。
ゆずやビワは、常緑の線で考える
実のなる木でも、柑橘やビワは常緑樹です。
常緑樹は、真夏と厳寒期を避ければ通年で切れます。
落葉樹のような「葉が落ちるのを待つ」という考え方をしません。
ここで少しややこしいのが、ゆずやみかんの収穫が冬に来ることです。
実を採り終わるころには、避けたい厳寒期に入っています。
この場合は、収穫を終えて、寒さがゆるむ春先に作業日を置く、という並びになりやすいです。
ビワは収穫が初夏なので、採り終わってから真夏に入る前か、暑さが引いた秋、というどちらかになります。
もうひとつ、柑橘は枝にとげのある木が多く、枝を掴んで運ぶ作業がそのぶん遅くなります。
同じ高さの木でも、とげのあるなしで手間は変わります。
これは時期の話ではありませんが、見積もりのときに木の種類をお伝えいただくと、判断の材料になります。
川口で伐採の日程を決めるとき、先に伝えること
川口市内のお庭では、住宅地の中に大きく育った庭木が残っている場所があります。
実のなる木の場合、現地でこちらが見るのは、高さ・幹の傾き・運び出す経路といった、どの木でも共通の項目です。
ここに「今年の実をどうするか」が加わると、作業日そのものが動きます。
だから最初の連絡で、実のなる木かどうかと、収穫を待つつもりがあるかどうかを添えていただくと、日程の組み方が一度で決まります。
ただし、時期の話にしないほうがいい状態もあります。
幹が傾いている木、葉が出なくなった枝がある木、実の重みで枝が下がったまま戻らない木は、収穫や季節を待つ対象ではありません。
台風の前に倒れそうだと感じたら、その時点でご相談いただくほうが安全かと思います。
現地調査とお見積もりは無料なので、切るかどうかを決める前に見るだけ、という使い方でも問題ありません。
今日できることを1つ挙げるなら、木の下に立って、実がいつごろまで残りそうかを見てからカレンダーに書き込むことです。
柿なら11月のどこか、梅なら6月のどこか、といった粗さで構いません。
その日付から先に作業日の候補を置けば、収穫と伐採のどちらも取り逃がさずに済みます。
この記事に関するよくあるご質問
- 柿の実がまだ付いています。収穫を待ってから伐採を頼むほうがいいですか
- 柿は落葉樹なので、実を採り終わる時期と、葉が落ちて作業しやすくなる時期が続いています。
収穫を待っても作業の適期を外しにくい木です。
ただし幹が傾いている、枯れているといった状態であれば、実のあるなしにかかわらず先にご相談いただくほうが安全かと思います。 - 実がついたままでも切ってもらえますか
- 切れます。
ただし熟した実は柔らかいので、枝を下ろしたときに地面で潰れます。
木の下が砂利やタイル、ウッドデッキだと、潰れた実の汁が残ることがあります。
作業前に、木の下に何が敷いてあるかを見ておいていただけると段取りが変わります。 - ゆずやみかんの木も冬に切るのがいいですか
- 柑橘は常緑樹なので、真夏と厳寒期を避ければ通年切れます。
収穫が冬に来る木なので、実を採ってから、寒さがゆるむ頃に作業日を置くという並びになりやすいです。