葉が落ちない木には「葉が落ちてから」が使えない
庭木を切る時期の話になると、まず出てくるのが「葉が落ちてから」です。
落葉樹なら、冬のあいだは枝だけの姿になります。
枝ぶりが見えるので倒す方向を決めやすく、運び出す葉の量も減る。
だから落葉樹は、おおむね11月から3月をおすすめしています。
ところが松、キンモクセイ、モチノキ、カシのような常緑樹には、この目安がそのまま使えません。
年中葉がついているので、待っていても枝だけにはならないからです。
常緑樹も古い葉を少しずつ入れ替えるので落ち葉がまったく無いわけではありませんが、木の形が透けて見えるほど減る時期は来ません。
では常緑樹はいつでもいいのか。
ほぼそうなのですが、外したい時期が2つだけあります。
真夏と厳寒期です。
裏を返せば、その2つを外した春から初夏、秋から初冬のどちらかに入れておけば、時期で困ることはあまりありません。
なぜその2つなのかを、作業する側から順に書きます。
真夏を外すのは、木の都合より作業の都合
真夏を避ける理由は、木のためというより、作業そのものが遅くなるからです。
チェーンソーを使う日は、気温にかかわらずヘルメット、フェイスガード、防護ズボン、長袖で入ります。
切創を防ぐための装備なので、暑いからといって外す選択肢がありません。
そうすると真夏は休憩の間隔を短く取ることになり、同じ木でも1日に進む量が落ちます。
半日で終わる予定だった1本が、夕方までかかることもあります。
もうひとつ、夏の常緑樹は嵩が増えています。
春に伸びた新しい枝がそのまま付いた状態なので、切り下ろす枝葉の量が多い。
木の高さは変わらなくても、運び出す量とトラックに積む回数が変わります。
蜂の巣も、夏から秋にかけて大きくなります。
茂みの内側や、幹の途中の洞に入っていることがあり、枝を落としている最中に見つかった時点でその日の作業は止めます。
危険をおして続けるところではありません。
葉の内側が見通せないぶん、常緑樹のほうが事前に気づきにくいという事情もあります。
厳寒期を外す理由は、足元と朝の時間にあります
厳寒期を外すのは、滑るからです。
霜が降りた朝は、枝も幹も、地面も濡れています。
地面から届く木なら長靴で立ち位置を選べば済みますが、倒すスペースが取れない木では、ロープをかけて登り、上から順に切り下げます。
足をかけている枝が濡れていると、その日の判断が変わります。
気温が上がって乾くまで待つことになるので、実質的に午前中が短くなる。
同じ日に抜根まで頼む場合は、もう一段影響が出ます。
表土が凍っていると掘り始めが硬く、土がゆるむまで時間がかかります。
とはいえ、冬がまるごと駄目という話ではありません。
霜が本格的に降りる前の11月から12月は、気温も作業に向いていて動かしやすい時期です。
厳寒期といっているのは、朝の冷え込みが続く1月から2月あたりを指しています。
川口の伐採で、春と秋のどちらに寄せるか
残った窓は、春から初夏までと、秋から初冬までの2つです。
どちらでも作業のしやすさに大きな差はないので、庭の事情で決めることになります。
判断材料を3つ挙げます。
ひとつめは、庭に落葉樹があるかどうかです。
落葉樹が葉を落とした12月前後に常緑樹も一緒に切れば、同じ日にまとめられます。
伐採は木の本数より、出入りの回数と搬出経路の確保に段取りがかかります。
日を分けるより、一度で済ませたほうが庭を空けておく手間も一回で終わります。
ふたつめは、近所に落ちているものです。
松の古葉、キンモクセイの花がら、実が隣家の屋根や駐車場に落ちて気にしているなら、その時期の手前に入れておくと1年ぶんが片づきます。
キンモクセイなら花の前、つまり夏の終わりより前ということになります。
みっつめは台風です。
川口の伐採で秋前のご相談が増えるのは、風が強くなる前に片づけたいという理由が多いかと思います。
倒れる方向に建物や道路がある木なら、春から初夏の窓に入れておくほうが落ち着きます。
逆に、急がない理由で迷っているなら、11月から12月をおすすめします。
落葉樹と重ねられて、霜の前で、蜂もいない時期です。
時期を待たないほうがいい木もあります
ここまでは、時期を選べる前提の話です。
選べない木もあります。
幹が傾いている木。
根元の土が盛り上がっていたり、片側だけ浮いているように見える木。
枝先ではなく幹の上のほうから枯れている木。
これらは、切りやすい季節を待つ対象ではありません。
傾きや根の浮きは、風が吹くたびに少しずつ進むので、待っているあいだに条件が悪くなります。
倒れてからでは、切るだけでは済まなくなることもあります。
判断に迷うときは、幹の根元から2、3歩下がって、建物の柱や電柱と見比べてみてください。
垂直なものが近くにあると、幹が傾いているかどうかは案外わかります。
もともと斜めに育った木と、根が浮いて傾き始めた木は別なので、根元の地面もあわせて見ておくと違いが出ます。
枯れている木は、季節が来ても葉が動きません。
春に新しい葉が出ない、幹を叩くと軽い音がする、樹皮が手で剥がれる。
このあたりが見えたら、時期の話とは切り離して考えます。
今日やること
庭に出て、木を2つに分けて数えてみてください。
冬に葉が落ちる木と、落ちない木です。
分かれ目は葉の形でおおむね見当がつきます。
厚くて硬く、つやのある葉が年中ついているものは常緑樹であることが多いです。
そのうえで、落ちない木が何本あるかをメモしておく。
落葉樹も混ざっていたら、まとめて12月前後という選び方ができます。
常緑樹だけなら、真夏と厳寒期の外側で、庭の都合に合う月を選べばよいことになります。
写真を送っていただく場合も、この「落ちる木・落ちない木」がわかっていると、時期の相談まで一度で進みます。
木の高さと本数に、葉が落ちるかどうかを一行添えていただければ、おおよその段取りをお伝えできます。
この記事に関するよくあるご質問
- 常緑樹は冬でも切れますか
- 切れます。
ただし霜が降りるような朝は枝も幹も濡れて滑るため、木に登る作業は気温が上がるまで待つことになり、1日に進む量が落ちます。
冬に切るなら、霜が本格化する手前の11月から12月あたりが動かしやすい時期です。 - 松やキンモクセイは、いつ切るのがいちばん作業が早いですか
- 真夏と厳寒期を外せば、春から初夏、秋から初冬のどちらでも大きな差はありません。
庭に落葉樹もあるなら、落葉樹が切りやすくなる12月前後に寄せて同じ日にまとめると、段取りが一度で済みます。 - 木が傾いているのですが、切りやすい時期まで待ったほうがいいですか
- 傾いている木や枯れている木は、時期を待つ話ではありません。
倒れる方向に建物や道路がある場合はとくに、季節にかかわらず一度見せてください。
現地調査もお見積もりも無料です。