樹高7m以上のところだけ、金額の欄が空いている
川口伐採サービスの料金表は、樹高3m未満で11,000円、3〜5mで27,000円、5〜7mで52,000円と、高さの区分ごとに額を出しています。
ところが7m以上の行だけは金額が入っておらず、「現地を見てからのお見積り」としか書いてありません。
大木を抱えている方からすると、ここがいちばん知りたいところが空白になっている状態です。
高い木ほど高額になるのは想像がつくとして、52,000円の次がいくらなのかが分からない。
60,000円なのか、その倍なのか、桁が変わるのか。
見当が付かないまま連絡するのは気が重いかと思います。
金額を伏せているのではありません。
7m以上になると、同じ高さの木でも作業のしかたが変わってしまい、ひとつの額で代表できなくなります。
この記事では、その分かれ目が何なのか、現地で何を見て金額を決めているのかを書きます。
読み終えたときに、ご自宅の木がどちら側に転びそうか、ご自身で見当を付けられる状態を目指します。
6mまでは「高さ」で決まり、7mからは「やり方」で決まる
7m未満の木は、高さがそのまま作業量に対応します。
木が高くなれば枝の数が増え、幹が太くなり、切ったあとに運び出す量が増える。
だから3m未満・3〜5m・5〜7mという区分で額を出せます。
7mを超えたあたりから、この対応が崩れます。
理由は、幹を1本まるごと倒せる敷地が急に少なくなるからです。
7mの木を根元から倒すには、倒す方向に7m以上の空間が要ります。
半径ではなく、倒したい向きに一直線の空地です。
住宅地の庭で、隣家の塀からも、物置からも、電線からも7m離れている場所というのは、そう多くありません。
倒せる敷地がある場合は、根元近くで受け口と追い口を入れ(幹に切り込みを2か所入れて倒す向きを決める切り方です)、狙った方向へ倒してから輪切りにします。
倒せない場合は、木に登って上から順に短く切り下げていきます。
同じ7mの木でも、後者は作業の回数が何倍にもなります。
切って、ロープで受けて、地面に下ろす。
これを幹の上から順に繰り返すので、高さではなく段数で時間が決まっていきます。
料金表の7m以上に金額を入れると、倒せる現場の方には高すぎ、倒せない現場の方には安すぎる額になります。
載せた額と実際の額がずれるくらいなら、空欄にして現地を見に行くほうが誠実だと考えました。
川口の伐採で、現地に着いてから確かめている4つのこと
現地では、だいたいこの順番で見ています。
倒す方向に空地があるか。 まず、木を中心にぐるりと回って、どの向きになら倒せるかを探します。
安行のあたりのように、住宅地の中に古くからの庭木が大きく育っている場所では、家が建ったあとに木のまわりが埋まっているケースがよくあります。
木は昔からそこにあって、塀や物置やカーポートが後から寄ってきた。
この場合は倒す選択肢が消えます。
幹の傾きと、重心がどちらに寄っているか。 まっすぐ立っているように見える木でも、枝が片側だけ大きく張り出していると、重心はそちら側にあります。
傾いている向きと逆に倒したいときは、ロープで引いたり、切る順番を変えて重さを先に落としたりする段取りが要ります。
ここで工数が増えます。
切った幹をどこまで運ぶか。 輪切りにした幹は、7mクラスになるとひとつが人の抱えられる限界近くの重さになります。
庭先まで軽トラックが入るのか、家の脇の細い通路を通して道路まで出すのか、これで搬出にかかる時間がまるきり変わります。
玄関先まで15mある庭と、門を開けたらすぐ車を停められる庭とでは、同じ木でも別の仕事です。
電線と隣家までの距離。 枝や幹が電線に触れている、あるいは触れそうな位置にある場合は、作業前に電力会社へ連絡が必要になることがあります。
その確認はこちらで行いますが、日程には影響します。
隣家の屋根の上に枝が伸びている場合も、下ろす向きを一本ずつ決めながら切るので、時間がかかります。
この4つのうち、写真だけで分かるのはほぼ「傾き」だけです。
残る3つは立って見ないと分かりません。
7m以上の金額を写真で出せないのは、そういう理由です。
依頼する前に、ご自身で確かめておけること
現地調査もお見積もりも無料ですから、分からないまま呼んでいただいて構いません。
ただ、次の2つを先に確かめておくと、当日の話が早く進みます。
ひとつは、木の根元から一直線に測って、いちばん長く取れる空地が何メートルあるか。
巻尺がなければ歩数で十分です。
大人の歩幅はおおよそ70cmですから、10歩で7mほどになります。
木の根元に立って、塀や建物にぶつかるまで何歩あるかを、向きを変えて何通りか数えてみてください。
どの向きにも7歩取れないなら、上から切り下げる作業になる可能性が高いです。
もうひとつは、切った木を運び出す経路です。
庭から道路まで、幅60cmほどの荷物を持って歩けるか。
途中に段差や、ものが置いてある場所があるか。
当日までにそこを空けておけるかどうかも含めて、見ておいていただけると助かります。
数えた歩数と、運び出す経路の様子を控えておいて、現地調査のときにそのまま伝えていただければ、こちらが確認する時間が短くなります。
高い木を、いつ相談するか
伐採そのものは、落葉樹なら葉の落ちている11月から3月ごろが作業しやすい時期です。
枝葉が少ないぶん木の形が見えて、倒す方向や切り下げる段取りを決めやすく、運び出す量も減ります。
常緑樹は真夏と厳寒期を避ければ通年で切れます。
ただし7m以上の木については、時期を待つ話にならない場合があります。
幹が傾いている、根元の土が盛り上がっている、幹に大きな空洞がある、上のほうの枝が枯れている。
こうした木は、放っておくと台風のときに自分から倒れます。
倒れる向きは選べません。
木が高いほど、届く範囲は広くなります。
木が大きいほど、判断を先延ばしにしたときの結果も大きくなる、ということです。
逆に言えば、いま元気に立っていて急ぐ理由がないなら、冬まで待って落葉してから相談するほうが、こちらとしても段取りを組みやすくなります。
今日できることとして、木の根元に立って、倒せる方向が何歩取れるかだけ数えてみてください。
7歩取れるかどうかで、7m以上の木の金額が動く幅が、かなり絞り込めます。
この記事に関するよくあるご質問
- 7m以上の木は、なぜ料金表に金額が載っていないのですか
- 7m以上になると、倒せるか・上から切り下げるか・下ろした幹をどこまで運ぶかで工数が数倍変わるためです。
金額の幅が広すぎて、載せた額と実際の額がずれます。
現地を見てからお見積もりをお出しします。 - 写真を送れば、7m以上でもおおよその金額は分かりますか
- 高さと本数は写真で伝わりますが、搬出経路と隣家との距離は写真に写りません。
この2つが7m以上では金額を大きく動かすため、確定金額は現地を見てからになります。 - 5〜7mと7m以上で、作業のどこが変わりますか
- 7mを超えると、幹を1本まるごと倒せる敷地が少なくなり、木に登って上から順に切り下げる方法に切り替わることが多くなります。
輪切りにした幹の重さも増えるため、下ろし方と運び出しに時間がかかります。