倒すか、上から下ろすかは、木の高さより先に足元で決まります
庭木を根元で切って一方向に倒す方法は、作業としてはいちばん早く終わります。
ただしこれができるのは、木が倒れる先に、木の長さと同じくらいの空きがあるときだけです。
5mの木なら、倒す方向に5mぶんの何も無い地面が要ります。
塀の内側だけでこれが取れる庭は、そう多くありません。
倒れる先に何があるかを一つずつ見ていくと、たいてい何かに当たります。
隣家の屋根、カーポートの波板、物置、ブロック塀、停めてある車。
真上を電線が通っていることもあります。
庭木は家が建つ前から生えていたか、建てたときに敷地の端へ植えたかのどちらかが多いので、そもそも木を倒すために空けてある場所ではないわけです。
そのため現地では、木の高さを測るより先に、木のまわりに何があるかを見ます。
四方向のうち一方向でも空きが取れれば倒せます。
どの向きも塞がっていれば、倒さずに上から順に切り下げる方法に切り替えます。
高さ3mほどの木でも、真横が隣家の壁なら倒せません。
逆に屋根を越えるくらい育った木でも、畑や空き地に面していれば倒せることがあります。
木の高さと作業方法は、そのまま結び付いてはいないということです。
川口の伐採で上から切り下ろすとき、当日はこの順番で進みます
この方法では、下から手を付けません。
上から順に木を減らしていきます。
- 幹にロープをかけ、体を支えながら木に登る
- いちばん上の枝から順に落としていく
- 枝を落としきった幹を、上から短く輪切りにして下ろす
- 地面の近くまで下りたところで幹を切り、切り株を残す
- 下ろした枝と幹をまとめ、搬出して処分する
3の輪切りは玉切り(たまぎり)と呼ぶ作業で、運び出せる長さに幹を切り分けることです。
倒してから地面の上で玉切りする場合と、上から下ろしながら玉切りする場合とで、切る回数そのものはあまり変わりません。
違うのは、切った材が足元へ落ちていくか、まだ手の届く高さにあるかです。
枝を上から落としていくのは、足場を残すためです。
下の枝を先に落としてしまうと、そこから上へ体を預ける場所が無くなります。
見ていると遠回りに思えるかもしれませんが、この順番は入れ替えられません。
手前の枝が邪魔だからと先に落とす、という進め方はできないわけです。
4の切り株をどの高さで残すかは、抜根まで頼むかどうかで変わります。
掘り起こすなら、あとで力を掛けられるように少し高めに残しておくほうが扱いやすくなります。
倒す方法との一番の違いは、回数です。
倒して切るなら、根元での一回で木はまとめて地面に移ります。
上から下ろす方法は、同じ「切って下ろす」を枝の数だけ、そして幹の長さのぶんだけ繰り返します。
作業時間が木ごとに大きく変わるのはこのためで、この方法は料金表に金額を載せず、現地を見てからお見積もりをお出ししています。
ロープが出てくるのは、2つの場面です
1つ目は、人が登るためのロープです。
幹や上のほうの枝に掛けて、体を吊りながら上がります。
脚立で届く高さなら使わないこともありますが、屋根を越えている木では途中に足を掛けられる枝が無い区間が出てくるので、体はロープで支えることになります。
2つ目は、切ったものを下ろすためのロープです。
切る前に枝や幹にロープを回しておき、切り離した材を落とさずに吊って、下にいる人がロープを送りながらゆっくり着地させます。
切った瞬間に材がどちらへ振れるかは、ロープを掛けた位置で決まります。
だから、切る前にロープを掛ける場所を決める時間のほうが、切っている時間より長くなることもあります。
この2本目が要るかどうかで、1本あたりの時間はかなり変わってきます。
そして、要るか要らないかは木の高さでは決まりません。
決めるのは、切ったものが落ちていく先に何があるかです。
真下に落とせるかどうかで、1回に切る量が変わります
木の真下に立って上を見上げたことはあるでしょうか。
上から切り下ろす作業では、この真下の状態が作業量を決めます。
真下が土や芝で、当たって困るものが何も無ければ、切った枝はそのまま落とせます。
落とせるなら、一度に切る量を大きくできますし、下で受ける人の手も空きます。
一方、真下に屋根、カーポート、物置、ブロック塀、庭石、池、花壇、エアコンの室外機、給湯器といったものがあると、その一つ一つを避けながら吊って下ろすことになります。
1回に切る長さも、下で受けられる重さに合わせて短くなります。
同じ高さで同じ太さの木でも、真下に何があるかで、かかる時間は変わります。
木の上の枝ぶりだけを見て時間が読めないのは、このためです。
電線に近い木は、作業日の前に一段増えます
枝や幹が電線に触れている場合は、作業の前に電力会社への連絡が必要になることがあります。
その確認は提携業者が行いますが、連絡と調整に日数がかかることがあるので、見積もりの段階でここが分かっていると、日程の組み方が変わります。
伝えるときは、「触れている」のか「近いだけ」なのかを分けておくと確認が早く進みます。
写真では線と枝の前後関係が分からず、重なって見えるだけで実際は数十センチ離れている、ということがよくあります。
真下から見上げて、枝先と線のあいだにどのくらい空きがあるように見えるか、言葉で一言添えておくと、判断しやすくなります。
ここは現地であらためて確かめる場所ですが、先に分かっていれば、電力会社への連絡と作業日を並行して進められます。
見上げて、2行だけ書きとめておく
現地調査の前に確かめておけることが2つあります。
1行目は、枝がいちばん張り出している方向に何があるか。
隣家の屋根なのか、カーポートなのか、塀の向こうの道路なのか、それとも空き地なのか。
ここで倒せるかどうかの見当が付きます。
2行目は、木の真下に、落とすと壊れるものがあるかどうか。
室外機や給湯器のように、あとから設置されて木の根元に寄っている設備は見落としやすいので、一度その場に立って足元を見てください。
この2行があると、写真やLINEでのやり取りの段階で、倒せる木なのか上から下ろす木なのかの見当が先に付きます。
金額は現地を見てからになりますが、作業方法の見当が付いていると、当日どのくらいの人数と時間で進めるかの話が早く決まることが多いです。
この記事に関するよくあるご質問
- 倒さずに上から切ると、料金はどうなりますか
- 上から切り下ろす方法は、切って下ろす動作を枝の数と幹の長さのぶんだけ繰り返すため、木ごとに作業時間が大きく変わります。
この方法は料金表に金額を載せておらず、現地を見てからお見積もりをお出しします。 - 背の低い木なら、上から切り下ろす方法にはなりませんか
- 作業方法は高さではなく、木のまわりに倒せる空きがあるかで決まります。
3mほどの木でも真横が隣家の壁なら倒せないので上から切り下げますし、屋根を越える木でも空き地に面していれば倒せることがあります。 - 電線の近くに生えている木でも切れますか
- 倒すスペースが取れない場所では、木に登って上から順に切り下げます。
ただし枝や幹が電線に触れている場合は、作業の前に電力会社への連絡が必要になることがあります。
その確認は提携業者が行います。